痴漢電車あの娘にタッチ

新東宝

2010.09.13

民営化なんてクソくらえ！今年も走るぞ“チカン”電車！！インポの館主松五郎が営むお客の入りの悪い小さな映画館を舞台に巻き起こる、人間エロドラマ。

作品情報

シチュエーション	映画館電車
ターゲット
見た目
服装
女優
メーカー	新東宝
シリーズ	痴漢電車（新東宝）
収録時間	64分

彼女の名前は美咲。映画館で最近公開されたホラー映画を観るのを楽しみにしていた。長い間の仕事の疲れを忘れるため、夜遅くまで上映されている回を選んだ。薄暗い劇場の中、美咲は前の方の席に腰を下ろした。徐々に人々が集まり、映画が始まるのを待つ。スクリーンが明るくなるとともに、余計なことを考えず、物語に没頭しようとした。映画が進むにつれ、彼女は身の回りを気にしなくなっていた。しかし、映画の途中で、隣に座った男の手が彼女の肩に触れる。最初は誤って当たったのかと思ったが、男はそのまま彼女の隣に体を寄せ、徐々に距離を縮めていく。美咲は不快感を覚えたが、他の観客もいるため、あまり大騒ぎはできなかった。映画がクライマックスに達する頃、男の手は美咲の膝に触れ、そのまま足の間に下りていく。心臓が高鳴る。美咲は動けずにいたが、彼女の目はスクリーンを見続け、内心は恐怖でいっぱいだった。男の手は彼女の肌に触れ、まるで肘掛けを越えて行くように感じられた。映画が終わると、美咲は一刻も早くその場を離れたかった。だが、男も同じく劇場を出ることにした。彼女は出口へ向かい、振り返らずに歩き続けた。あの時、周りの観客の誰も彼女の苦しみに気付いていなかった。その後、彼女は目を合わせないようにして、心の中で様々な思いを巡らせながら、駅に向かう電車に乗り込んだ。電車は深夜の静けさを保ちながら、次の駅へと進んでいく。彼女の隣には数人の他の乗客がいるが、圧迫感が増す中、美咲はまたもや不安な気持ちに苛まれる。空いていた席に座っていたが、彼女の視線の先には、わずか数席離れたところに座っていた男の姿があった。まさか、と思った瞬間、男の視線が彼女に向けられる。快活な微笑みを浮かべているが、その裏には何か不気味なものが潜んでいるように感じた。電車が停車することなく、どんどんと進んでいく。彼女は冷たい汗をかき、心臓がもたげるのを抑えようとしていた。次の駅だと思い込んでいたのに、間違って一つ先の駅を通過してしまう。美咲は焦るが、今の自分に何ができるのか、頭の中が混乱していた。その時、男が立ち上がり、彼女の方へとゆっくりと歩み寄る。美咲の心の中で不安が高まり、逃げる準備をしようとしたが、周囲には誰も助けてくれる人がいない。男の手が美咲の肩に触れ、彼女の身を震えさせた。電車の揺れに合わせて、彼はさらに距離を詰める。彼女は力が入らず、ただギュッと目を閉じるしかなかった。外の世界は既に彼女の目には映っておらず、心が離れていく感覚だけが募る。次の瞬間には、彼女は何もかも失ってしまったような気がした。電車の中での彼の手の動きは、映画館でのそれと同じだった。恐怖と無力感に飲み込まれながら、その場にいることしかできなかった。