HAPPY FISH 上原美紀

私、良く痴漢に会うの。最初はやっぱり嫌だった。友達に相談しても、「あんたに隙があるから!」ってしか言われないし…。最近はもうすっかり慣れちゃって、慣れるどころかちょっと感じてきてたりもして。毎日毎朝同じ時間の同じ車両に乗る。二つ目の駅を過ぎた頃。(…来た)最近ずっとこの人に痴漢されてる。凄く上手で、声をかみ殺すのが苦しいくらい。いつもイきそうなときに降りる駅に到着するから、一日中その人のことばかり考えてる。今日はいつもと少し違った。「今日の夜8時、この駅で待ってる…」耳元に囁かれる声。初めて聞いたその人の声。ぞくって身震いして、頷いた。

作品情報

HAPPY FISH 上原美紀
シチュエーション
ターゲット
見た目
服装
女優上原美紀
メーカーハッピーフィッシュ
シリーズ
収録時間54分
上原美紀は、都会の喧騒の中で日々の生活を送る25歳のOLだった。専業の仕事に追われる中、毎日の通勤はただのルーチンとなり、時折感じる不安を忘れようと努めていた。彼女は、慣れ親しんだ電車の座席に座り、スマートフォンの画面に目を落とした。 その日の朝、いつもより混雑した電車の中で、周囲の視線が彼女に集中した。人々は、すすすと移動することで居心地の悪さを隠し、足元に目をやる。美紀はちらりと周囲を見回し、鼻をすすって軽く肩をすくめた。彼女の隣に立つ男、黒いジャケットを羽織った中年の男性は、不自然に腕を伸ばし、まるで無関心を装っているようだった。 電車が揺れると、その男の身体が美紀に接触してくる。最初は偶然だと思った。しかし、何度も持続的に押し付けられる感触は、その偶然の域を超えていた。美紀は緊張しながらも、視線を画面に戻し、無心を装おうとした。だが、男はその後も何度も彼女に密着し、微妙な動きで伺ってくる。 まるで彼女の心の中を読み取るかのように。美紀は心拍数が上がるのを感じた。周囲の人々は彼女の不快感に気づいているのだろうか。美紀は隣に立つ男の目を何度か見るが、彼はまるで何も感じていないかのように無表情だった。彼女は少しでも距離を置こうと身体をずらしたが、男はその動きを察すると、さらに近づいてきた。 何度目かの揺れの瞬間、男は意図的に美紀の身体を押し付け、手が彼女の腰に添えられた。美紀の心臓は脈打ちはじめ、恐怖が彼女の体を包み込む。逃げられないと思ったその瞬間、電車が急停車した。周囲は一瞬の静寂に包まれた。美紀は思わず目を閉じ、息を呑んだ。 そして、すぐに乗客の動揺が始まる。美紀が目を開けると、男はすでに彼女から離れたところに立っている。彼女の視界には、他の乗客が不安そうに周囲を見回す様子が映る。しかし、密集した群れの中で、彼女の心の不安が解消されることはなかった。 電車が再び動き出すと、男は一瞬振り返り、じっと美紀の目を見た。その見つめ返す瞳の中に、のぞき込まれるような冷たい欲望が宿っているのを、美紀は強く感じた。美紀は恐怖と不快感に苛まれ、次の駅に着いた際、心のどこかで逃げ出したいと強く願った。 しかし、彼女が電車を降りた後も、男の存在が頭から離れなかった。行き先も定まらず、焦燥感にかられながら歩き続けた。ふと振り返ると、男が混雑の中に溶け込んでいるのを見つけた。まるで影のように、彼の目が自分を追っているように感じる。 電車の中での出来事は、一瞬のことでありながら、美紀の心には重くのしかかっていた。彼女は友人に助けを求めようと思ったが、その恐怖がそのまま彼女を縛りつけていた。帰路の途中、気持ちがどんどん沈んでいく。彼女の心の中に巣食った不安は、決して彼女を
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